薄皮をはぐように、病から回復しつつある。 今思えば、よほど疲れていたようで、何をするにも体力が落ちすぎていて辛かった。 毎日通勤だけで精一杯で、歩くと息切れはするし、わたしの体なのに借り物のようだった。 都会のヒトの群れは回遊魚に似ていて、私…
ひとりで生きていくと、結婚なんてしないと決めたはずなのに、 降って湧いた結婚話に、心は千々に乱れている。 このままここで頑張るか、 結婚して、自分の家庭を手に入れるか。 まだもう少し、無理してみたい。 私と、相手、お互いがお互いを利用していない…
あきらめた。 わたしは、結婚も、子育てもしないだろう。 ひとりで好き勝手に生きていく。 誰にも邪魔させないし、 口出しさせない。 偏見も何も、殺しながら生きていく。 ありとあらゆる手段で、踏み潰してやるよ。 わたしの邪魔を、これ以上させるものか。…
体調がすぐれないとき、料理をする気になれないときに、かんたんにつくって食べるレシピがいくつかある。 レシピと呼ぶほどのものでもないが、かんたん、おてがる、まあまあおいしいのでメモしておこう。 のらねこみたいに、気ままにてきとうに作るものだか…
焦らないことだ。 焦るとろくなことがない。 辛くて仕方ないときも、絶望しないこと。
劣化する、という言葉が女性につかわれるようになって久しい。 確かに、いきとし生けるものは生きている限り少しずつ朽ちていく。例外はない。長い年月のうちに海底にふりつもるプランクトンの死骸のように、歳月もまたわたしの上につもり、地層をつくる。 …
ねむることは、わたしにとっては怖いことだ。 目が覚めないかもしれないと思う。 起きられないかもしれない、と恐怖する。 やすらかな眠りと健やかな目覚めを、どうかわたしにください。 誰かとねむるときにだけ、わたしは安寧を得られるが、もはや誰と眠る…
構わない。生きていることをもって、今をすべて肯定しよう
宿主に取り込まれたミトコンドリアはどんな気分だったんだろう? 自由を失うかわりに宿主の庇護の下にはいって、安寧をえられたのだろうか? 広大な海をただよう孤独からは解放されたのだろうか? それとも囚われたような気分になったのだろうか? わたしの…
一度捨てた命のはずなのに、未練があるのか、悩み、苦しみ、人に遠慮してしまう 良い感じになりたいとか、やれるだけやってみたいと思うのはおかしなことなんだろうか? 世界はここだけではないから、どこにでもいっていいのだと、私は知っているはずなのに…
愚痴らない、恨まない、羨まない 風みたいにかるく生きたい どうせ執着もなにもないのだ 縛るものが無さすぎるのも考えものだが
くらくなって、沈んでしまいそうなときは、今ここだけが人生じゃないとおもうことにしている。 世界はひとつではないし、生き方はたくさんある。 笑えなくても、なんでも、大丈夫、もとに戻れるから。絶望しなくていいから。 ダメなところは直る。 いやなと…
http://hanatsubaki.shiseidogroup.jp/comic2/ 世界中のダルちゃんへ。 あなたのふつうと、わたしのふつう。 それは少しずつ、だけど、確かに違う。 誰かのふつうをあなたのふつうにする必要はない。 皆が皆、じぶんのつくった籠のなかに生きているのだ。ふ…
義務感だけでものをたべてきたが、もうなにもたべたくない。 過食と拒食は同一軸をはさんで同位にある。 どうせ自分をいためつけるのなら、なにも殺さない奪わない、拒食を私は選びたい。 もう、なにもたべたくないのだ。
いつの間にか、ダルちゃんが完結していた。 ダルちゃんであるわたしは、わたしたちは、生きていても良いのだろうか。 良いんだよね。 状況を打開できない、いまも、わたしは生きるよ
わたしは、やっぱりものをかくことが好きだ。 ビジネス文書とはちがう、やわらかい文書を書くのが好きだ。 何かの間違いでずっと堅い仕事ばかりしているけど、フリーライターになりたい。なにかすこしでも仕事を受けられないだろうか。 わたしはものを書くの…
夜明け前のあの時間だけは、私の回りの空気もとろけるようにまろやかで、あまやかで、なんの心配もなかった。 わたしの構成部品(コンポーネント)はモザイク状にほぐれ、崩れて、細かい格子模様のはいった壁に投影される。巨大な質量と引力をもつ海の気配と、…
青春でなくとも、人生はかろやかに迷走する。 身軽に、なにひとつ持たずに生きてきたし、それはきっとこれからもそうだろう。 わたしは、ついぞどこにも根を張れなかったのだ、と繰り返し繰り返し韜晦しながら、ふらふらと流れて、ちぎれた雲にも似た、寄る…
「男女が結婚し、こどもを産み、育てあげる」ことが、現代の日本では困難をきわめている。 今の若年層の年収は、平均して低い。 こどもを育てようとしても、その世代の両親が、その世代にしてくれたようなこと(たとえば、私立に通わせ、いろいろな習い事を…
境界人……マージナルマンはもともと「大人にもなれない、だが子どもでもない」状態を指す語らしいが、ここでは違う意味で使用する。 ある組織に所属しながら、その境界に立つものは孤独になる。 群れには、いくつかの視点が必要だ。外を見る者、内の仕事を算…
一皮むけばこんなものなのか、と、わたしはまじまじとその人の顔を見る。ふだんは覆い隠されている、すこし違う顔がのぞくと、怖くなる。 力はつよいし、覆いかぶさられると何もできなくなる。それが恋人であっても、あまりの力の差に怯えてしまう。怯えたく…
とにかく食べなくてはならない。空腹を覚えている、それも切実に。たくさん食べる必要はないが、体が「何かたりない」と叫んでいる。こういう場合はたいてい、鉄分が不足しているのを、私は経験的に知っている。 ふつうに食事をして、適切に栄養を取ることは…
何かものを書いている時だけ安らいでいる。このブログ然り、眠れない夜更けのツイッターのタイムラインに連投する短歌然り。 誰に当てるでもないあてずっぽうのボトルメールみたいなものだが、つくるだけ、書くだけでも私の中の何かが浄化されている。 たと…
今回はごく短く、「夜道に気をつけてね」という言葉の違和感についてお話ししたいと思います。 否応無しに「弱者である、性的対象とされる存在である」ことを思い出させるワードだからこそ、違和感があるのではないでしょうか。
最近とみに仕事が忙しい。 自炊をする気力もなく、スーパーに寄るほどの気合もなくなる。 自然とコンビニ食が増えた。 力が出ないような気もするが、食べないよりはきっとマシだと自分に言い聞かせる。 弁当、パン、惣菜、クッキーバー、色々なものを試した…
どうも、やはりまともに生きるには何かが足りない、そもそも人間に向いていない節のある網野はいとがお送りします「読むラジオ」です。 来世はなにがいいでしょうね? さて、今日もお付き合いいただけますか? 『たとえあなたが眠る間だけだとしても』『私も…
資生堂 花椿にて連載中の『ダルちゃん』が話題沸騰中です。 http://hanatsubaki.shiseidogroup.jp/comic2/ なぜ刺さるも何も、ダルちゃんは私です。 必死に人間のふりをしている女の子が、ここにもいたのかと、そう思いましたよね。 少しでも普通を踏み外す…